乳がんで乳房を再建しないメリットと新しい人工乳房
この記事は約 5 分で読めます
乳がんの手術をするとき、乳房の再建をどうするかに悩むと思います。ここでは、再建しない場合の視点から、メリットと対策について解説していきます。水中でも使用できるブレストケアヌーブラは、乳がん術後のQOL向上に最適な商品なんです。
乳がんで乳房再建しないことのメリット
現在、日本人女性の9人に1人がなると言われている乳がん。治療過程で乳房を摘出した場合でも再建しない人が80%以上になると言われています。再建しない方の中には乳がん手術と同時にできる一次再建ではなく、落ち着いた段階で行える二次再建を検討している方も多いのではないでしょうか。
今後、乳がん患者の増加に伴い、医療機関や医療従事者、関連企業からの乳房再建に関する最新情報の発信が増えていくと思います。医療技術の発達による選択肢の増加や生活環境の変化により、乳房切除後しばらくしてから改めて再建を検討することもあるかもしれません。
乳がんで一次再建しないメリット
二次再建をするまでしっかりと検討時間を設けることができることが「一次再建をしない」を選ぶ大きなメリットです。
乳がん告知から手術を受けるまでの期間はそれほど長くありません。「手術の緊急度」「お金まつわること」「手術直後に考えられる経過」など、とりあえずすぐに予測判断しなければいけない現実的なことで頭がいっぱいになり、切除による「見た目の変化での心理的・肉体的な影響」や「生活に具体的にどんな影響があるか」など予測が立てにくいことはどうしても後回しになりがちです。
再発の可能性がある場合など、そもそも一次再建ができないケースもあります。
再建をしないメリット
再建をしない場合、手術による身体への負担と経済的な負担を軽減することができます。乳がんの治療は乳房の変化だけでなく、抗がん剤治療を行った場合、副作用による脱毛等の変化もあるので、術後のケアは優先順位を考える必要があります。再建は何歳になってもできるので、十分な期間をもって検討できるのはメリットとしてとらえることができます。
人工乳房とウィッグはどちらが優先?
乳がん後のアピアランスケアでは、人工乳房よりもウィッグの方が利用率が高くなります。がん治療を行ううえで脱毛は大きな悩みです。乳房は下着で補整したり、洋服でカバーすることができますが、毛髪の有無は目につきやすく見た目の印象にかなり影響しますので、対策の考え方に違いがあると考えられます。
補整下着や乳がん用ブラだけの人も多い
再建のことや人工乳房・乳がんパッドについて知っていても、補整下着や乳がん用ブラなどで調整するだけの方もたくさんいます。過去に人工乳房や乳がんパッドを試したけれど、経済的な負担が大きかったり、サイズや用途で自分に合うものが見つからなかったのかもしれません。
もし、人工乳房の価格帯や、サイズ感やズレが気になる乳がんパッドのデメリットが改善されたものがあれば、ウィッグ優先で胸のお悩みを後回しにしていた方にとって新しい選択肢になるのではないでしょうか?
関連記事→乳がんパッドの選び方と種類ごとのメリットデメリットを解説
再建しないデメリット
乳房を再建しない場合、まず考えられるデメリットは外見の変化です。それに伴い、今までできたことが難しくなってしまうことが大きな喪失感を生みます。
- 失われた乳房を見るのが辛い
- 温泉やプールに行けなくなった
- ファッションを変えなければならなくなった
当社のアンケートによると、乳がんで全摘手術をした方の多くが以前と同じように温泉やプール、海に行きたいと考えています。しかし、一般的な乳がんパッドでは対応できないのでなるべく人を避けるようになりがちです。
実際のところ、当社にも「温泉で使えるものを作って欲しい!」という要望がたくさん届いていました。
自社アンケートでは再建率が約3%でした
私たちは、ブレストケアヌーブラの開発にあたり300名以上の乳がん患者様にアンケートを実施しました。その結果、乳房を全摘した方の中で再建をした方は約3%でした。
乳がんは早期発見すれば完治します。今は再建しない場合でも、もしかすると環境の変化や医療技術の進歩に伴い、改めて再建を検討する機会はあるかもしれません。
それまでの間、限りなく本物の乳房に近いかたちで代役を果たしてくれるのが人工乳房です。ブレストケアヌーブラなら、水着と一緒に使えば温泉やプール、海も大丈夫です。
再建に近いボリュームを出せるブレストケアヌーブラの人工乳房
ブレストケアヌーブラは、乳がん手術後のQOL向上を目的としたヌーブラジャパンの人工乳房ブランドです。ヌーブラの本場アメリカの代用乳房技術を活用して、人工乳房のようなリアルに近いお胸の感触と、乳がんパッドのような手軽さ、ヌーブラのように繰り返し貼り付けて使用できる利便性を備えています。さらに、一般的な人工乳房よりも安い価格帯で購入が可能なことも大きなメリットではないでしょうか。
【10月3日発売】ブレストケアヌーブラ・ウォータードロップのメリット
ブレストケアヌーブラの人工乳房の特徴的なメリットを6つ挙げてみました。
- 特注のシリコンで柔らかく弾力のある感触
- ヌーブラのようにお胸に貼り付けられる
- 繰り返し使用できる
- 位置がずれない
- 価格が安い
- 水の中もOK
柔らかくて弾力のある特別なシリコン
今秋発売の新商品は、ヌーブラ公式で販売している100%シリコンのヌーブラよりもさらに柔らかいのが特徴です。今回、この商品のために独自の配合調整を行い、より本物のお胸に近い感触に仕上げています。また、柔らかさの最大のメリットは凹凸に対して柔軟にフィットできること。展示会等でも好評でした。
ブレストケアヌーブラは貼り付けて使う
ブレストケアヌーブラの商品は、ヌーブラのようにお胸に貼り付けて使用します。肌面の粘着シリコンは医療用にも使用されるものなので安心してお使いいただけます。粘着力と安全性を備えています。ただし、肌が敏感な方や術後すぐの方は粘着タイプのパッドそのものを控えた方が良いので、使用の際は状態が安定してからにしてください。
繰り返し使用できます
ブレストケアヌーブラは消耗品です。粘着力は永久ではなく、正しい取り扱いやお手入れをしながらの使用で70回程度が目安になります。粘着力がなくなると買い替えになりますが、粘着のない状態でも乳がんパッドとして使えるのもメリットの一つです。
位置がずれない
ヌーブラのように直接お胸に貼り付けて使用するとブラジャーの内側からボリュームを補整できるため、ブラジャーの選択肢が増えます。また、布やウレタン製の乳がんパッドのようにズレるということもないのでポジションも安定します。
価格が安い
ブレストケアヌーブラの商品は、乳がんパッドではなく人工乳房と比較されます。粘着しない安いものでも10万円前後、オーダーメイドなら50万円以上する人工乳房ですが、ブレストケアヌーブラの価格帯は1~3万円が中心です。新商品の詳細や価格は後日公開いたします。
商品名 | ブレストケアヌーブラ・ウォータードロップ |
---|---|
サイズ | サイズ3・サイズ5 |
価格 | サイズ3:14,960円(税込), サイズ5:16,940円(税込) |
水着と一緒なら水中もOK
ブレストケアヌーブラ単体での使用はおすすめできませんが、水着の下に装着すれば、海やプール、温泉に入ることもできます。水着用ヌーブラと同じで、水に入る前にしっかりと装着しておけば水の中でも簡単に剥がれることはありません。
少しでも不安を軽減できるようにしたい
乳がんサバイバーの方から、「これから乳がんの手術をする人がブレストケアヌーブラを知ることができれば精神的なお守りになるはず」という声を何度もいただいております。私たちとしても、病院へのサンプル設置、フォーラムなどの展示会、体験コーナーを通じて、多くの女性に知っていただく機会を作っていく必要があると考えています。
意識調査ではどうなっている?
ある意識調査では、「もし、自分が乳がんと診断されたら再建を希望しますか?」との質問に対し、女性の半数以上は「わからない」と回答しました。『費用の負担』『身体への負担』『時間や手間』の懸念が多くありましたが、同時にほとんどの人が公的医療保険が適用されることを知らないという課題も浮かび上がりました。
現在は、保険適用の範囲や術後の自治体の助成金など、支援も整いつつあります。乳がんに関連する人工乳房や補整下着の購入に対する助成金制度がある自治体も増えてきました。
例)→がん患者のアピアランスケア支援事業について(大阪市)
https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000595552.html
例)→がん患者へのアピアランス支援事業(東京都保健医療局)
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/iryo/iryo_hoken/gan_portal/chiryou/apiaranncecare/apiaranncesiennjigyou.html
これらの支援事業を活用できることを知っていれば、経済的な負担を考えたときに役立つかもしれません。
この記事を書いた人